失楽園 “Paradise Lost” って?|毎日を少し豊かにする雑学

こんにちは、鈴です。

 

今回の雑学ブログは、ジョン・ミルトンの『失楽園』がテーマです!

 

皆さんも耳にしたことがあるのではないですか?

 

では、早速いってみましょうか!

 

 

<目次>

 

失楽園とは?

イギリスの詩人ジョン・ミルトンが、旧約聖書『創生期』で語られている話を膨らませて執筆した叙事詩です。

 

ジョン・ミルトンの最高傑作と言われており、また、英語で書かれた中で最高の叙事詩とされています。

 

内容は、地獄に落ちたサタンが禁断の木の実をイブに食べさせ、罪を犯したアダムとイブが楽園から追放されるというものです。

サタンは、己のことを地獄に落とした神に復讐するためにアダムとイブを堕落させました。

人間は、神様が被造物のなかで一番大切にしていた存在であったからです。

 

サタンの計画により楽園を失ったアダムとイブは、現世の重荷を背負いつつ、キリスト教徒となり幸福を求めて歩み始めます。

物語はここまでの一連の流れが壮大なスケールで書かれています。

 

失楽園では、サタンがもっとも複雑な心境で、魅力的な人物として描かれています。

 

「天国で奉仕するくらいならば、地獄で君臨する方がいい」

 

など、サタンには多くの名言があり、失楽園を読んだ人の中にはサタンに好感をもつ人も少なくありません。

 

文学上とはいえ、

「ミルトンはサタンに肩入れしているのではないか」

と批判した人々もいたそうです。

 

失楽園』には続編があります。

『復楽園』という名で新約聖書に登場しており、こちらではキリストがサタンの誘惑に打ち勝つことで、楽園が再び戻ってくるという内容になっています。

 

 

出てきた用語について

この記事内で出てきた言葉で引っかかりそうなものを集めてみました。

 

ジョン・ミルトン

旧約聖書

旧約聖書は、ユダヤ教聖典であるタナハを元に書かれたキリスト教聖典です。

 

現在はキリスト教の正典とされていますが、本来はユダヤ教の正典です。

なぜなら、ユダヤ教キリスト教の母体であるからです。

ユダヤ教キリスト教は、全く別の宗教というわけではありません。

 

ちなみに、旧約聖書の「約」には、「契約」という意味が込められているそうです。

翻訳の「訳」だと思っていた方、いませんか?(私と同類ですよ)

 

『創生期』

旧約聖書の中に『創生期』というものがあります。

 

『創生期』には、世界中の万物、人間、イスラエル民族の起源が述べられています。

 

叙事詩

叙事詩は英雄詩とも呼ばれ、一般的には歴史的事件や伝説、英雄の事績などについてある程度の長さで書かれた詩です。

 

その内容の多くは民族や社会集団において語り継がれるべきと考えられたもので構成されています。

代表的なものとしては、失楽園の他にはギリシアホメロスの「イリアス」「オデュッセイア」などがあります。