物理|電磁気|キルヒホッフの法則【塾に通わず難関大に合格した理系学生と学ぶ】
こんにちは!鈴(りん)です。
このブログでは、
・学校の授業についていけない
・家庭の事情から塾や通信教材を頼れない → それでも難関大学に行きたい!
・塾に行っていても理解できない
そんな理系学生の自習の一助となれるよう、なるべくわかりやすく、理系科目を主として解説をしていきたいと思っています。
私は某国立大学の現役の学部生です。質のいい解説動画やブログ・HPはたくさんあリますが、ここでは
『仲のいい学校の先輩に頼んで教えてもらう』
ときのような、親しみやすい雰囲気でやっていけたらと思ってます。
途中に手書きの図とかが出てきますがお付き合いください。笑
また、質問や悩みがあれば、ぜひコメントしてくださいね。
ということで、本日は物理の電磁気分野において重要な、キルヒホッフの法則について解説します。前置きはこのくらいにして早速行ってみましょう!
<目次>
キルヒホッフの法則とは
ドイツのキルヒホフと言う物理学者が1845年に提唱したのがこのキルヒホッフの法則です。
電気回路を流れる電流・電圧についての法則を一般化したもので、この法則は回路の問題で大活躍します。
ぜひ使いこなせるようになりましょうね。
キルヒホッフの法則は2つあります。
キルヒホッフの第1法則(電流の法則)
電気回路中の任意の一点に流れ込む電流の総和は、流れ出る電流の総和に等しい。
図1
例えば上の図1。印のついたところに流れこんだ電流は、
(断線して繋がっていないと言う場合を除き)そのまま流れ出て行きますよね。
電流は回路の途中で突然出現したり、消滅したりすることはありません。
当たり前のことですが、これは重要な事実です。
この法則は電気量保存の法則とも関連しています。
電気量保存の法則についてはここでは割愛しますね(詳しくはまた別の回で)。
この第1法則が役立つのは、以下の図2のような回路の時。
図2
この時、流れ込む電流は2つに分かれますが二つに分かれた電流の総和が流れ込んだ電流の量と等しくなります。
この法則を使うメリットは、
*当たり前のことを公式として利用できる ことです。
この公式は、複雑な回路の電流・電圧等を計算するときに利用します。
連立方程式を立てるときの手駒が増えると考えてください。
使い方は図2の①、②どちらでもいいです。
私は①の方が計算ミスしにくいので、①を使うことが多いですね。
また、この法則は、流れ込む電流を正、流れ出る電流を負として考えたとき、
電気回路中の任意の一点における電流の総和は0である
と言い換えることもできますね。
少し余談ですが、法則でも何でも、色々な角度から見てみようとすることは深い理解に繋がると思いますよ。
キルヒホッフの第2法則(電圧の法則)
任意の閉回路において、一周する間の起電力の総和と、電圧降下の総和は等しい。
閉回路はジェットコースターのようなものだと思ってください。
ジェットコースターは上昇したり急降下したりしますが、最終的に戻ってくる場所は初めと同じですよね。
大事なのは、電流の向きを固定して考えること。起電力も電圧降下も向きを持つので、流れる電流の向きが変われば正負が変わってきます。
図3のように、明らかに電流の流れる向きがわかっている場合には、流れる向きで一周させましょう。起電力も電圧降下も正の値でそのまま利用できます。
図4は電位差のイメージをグラフにしたものですね。a点とd点の電位は等しくなります。
もう少し複雑な場合を考えてみましょう。
例えば図5の場合。このような場合、どちらに電流が流れているかわかりませんよね。
どちらに流れているかわからないときは、自分で電流の向きを決めて下さい。
適当に向きを決め、I[A]とおきます。
I>0の時は、自分で仮定した向きが正しく、I<0の時は自分で仮定した向きが逆であったことが後でわかります。
上のように、どちら向きで立式しても構いません。
第2法則はとても便利なので、うまく使えるようにしていきたいですね。
まとめ
キルヒホッフの法則には、電流に関する法則と、電圧に関する法則がありました。
電流に関する法則については当たり前のことを公式化したものなので、あまり難しく考えすぎないで下さいね。
電圧に関する法則は、閉回路(輪になっている回路)であればいつでも使え、また電流の向きはどちらに仮定しても良いということを覚えておきましょう。
今後、さらに理解を深めるために練習問題を使ってまた記事を書こうと思っています。
よかったらそちらもチェックしてみて下さい。
今回の講義は以上となります!閲覧ありがとうございました。
鈴